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Netflixドキュメンタリー「アグリー・デリシャス」
この記事を書こうと思ったきっかけは、Netflixで視聴可能なドキュメンタリー、「アグリー・デリシャス」にあります。以下の記事で以前ご紹介しました。
www.tomomlog.net
毎回食に関する一つのテーマに対して掘り下げていく内容で、現在視聴可能な回のテーマは以下のようになっています。
1.ピザ
2.タコス
3.家庭料理
4.えびとざりがに
5.BBQ
6.フライドチキン
7.フライドライス
8.包みもの(ショウロンポウや具入りパスタなど)
私がこの番組について面白いと思う点が2つあります。1つは、同じテーマで超高級レストランからチェーン店まで、そして世界各国の料理を取り上げる点。もう1つは、メインホストのデイヴが韓国系アメリカ人である点。白人ではない彼が番組内でいかに韓国料理の地位が低かったか、というような話をするのが興味深いです。彼がメインホストだからこそ、単なる食べ物番組ではなくその背景にあるものや他国(アメリカ以外という意味)の素晴らしい部分などを取り上げられるのだと思います。
ちなみにデイヴですが、過去に日本に住んでいたことがあるらしく、日本のレストランも度々フューチャーされます。フライドチキンの回では日本のコンビニの揚げ物が話題にもなりました。
フライドチキンとスイカが黒人差別?
6話目のテーマとなったのがフライドチキン。大抵の日本人はフライドチキンとえいば、ケンタッキーフライドチキンが真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。私もです。チェーン店のジャンクフードであり、そもそもフライドチキンがどこかの場所に属する料理だとは思っていませんでした。実際のところは、アメリカの南部の黒人家庭の家庭料理が発端なんだそう。
この黒人家庭というのがキモで、アメリカでは黒人はフライドチキンが好き、という固定観念が根強くあり、白人が黒人に対して侮辱するように用いることがあるそう。実際のところ、とある白人のゴルフプレイヤーが、タイガーウッズに負けた腹いせに「彼をディナーに招待してフライドチキンをご馳走するよ」と言ったそうです。日本人としてはあまりピンときませんね。しかし、BBCでもRacist(差別者)だ、と取り上げられるような出来事でした。
www.bbc.com
番組上でも、アメリカの黒人のシェフがフライドチキンをメニューに載せるか悩んだ、というようなことを発言する場面があります。同様に、白人が南部でフライドチキンのレストランを開いていることで文化的な背景で悩んでいるというような場面もあります。
スイカもフライドチキンと同様で、奴隷として扱われていた黒人が好んで食べていたというようなイメージがあるようです。
で、この件をネットで調べているとき↓のような記事を見つけました。
For fucks sake Japan : funny
なんと、日本でKFCのカーネルサンダースにスイカを持たせている写真です。もちろん黒人差別という意味はまったくこもっていないと思います。単純に夏だから浴衣を着せて、スイカを持たせたのでしょう。事実、ここにある多くのコメントも、「アメリカ以外ではフライドチキンとスイカで黒人差別とは思わない」というようなものでした。
このような写真を見て、黒人が不快になるかもしれない、という一方で、日本にはそのような差別は関係ないという見方もできると思います。
実際、番組に日本でレストランを開いている黒人の方が出ていましたが、日本は「いらっしゃい、スイカとフライドチキンあるけど食べる?」と言うような場所だ、と冗談を言っていました。だからこそ居心地がいい、と。
最後に
島国であり人口の非常に多くを一つの国民が占める日本と言う国では、人種差別に関する関心はあまり高くないと思います。
それが良いことなのか悪いことなのかは分かりません。が、個人的に世界の事情に目を向けることは必要だと思っています。対黒人だけでなく、対アジア人、対白人差別も世の中には存在します。そういったものが無い世の中にいつかなってほしいものです。
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